黄色人種の四種類
ところで、黄色人種には、大きく分けて4種類の人たちがいます。
一番目は、アジア民族で、モンゴル系と海洋系の人たちが、北はシベリアから、南はインドネシアまで広くアジアに分布しています。
二番目は、同じアジアでも若干、アーリア人の血を引いている民族で、中央アジアのトルコ系、縫鞄系、インドのアーリア系、中東系がそれにあたります。
三番目は、アメリカ大陸のメキシコ系、中央アメリカ系、インカ系などの南アメリカ系の民族がいて、もともとのアジア系の血に白人が混血したグループです。
四番目は、アメリカン・インディアン、オーストラリアのアボリジニー、日本のアイヌなどのように、他の民族の圧迫を受けて絶滅寸前まで追い詰められた人たちです。
第一のグループはほとんどが白人と戦って敗れ、植民地になりましたが、その中で支那(明王朝と清王朝)は白人側に寝返り、日本は武力で対抗して独立を守りました。このグループは、日本のような「海洋系」と支那やモンゴルに住む「大陸系」に分けたほうが歴史を理解しやすい面もあります。第ニグループの多くも白人と戦って植民地や属国になり、第三グループはヨーロッパとアメリカの強い影響力の下で生活するという状
態でした。
それでも黄色人種はまだ良いほうで、黒人が住んでいたアフリカは、1885年にベルリンで行われた「アフリカ分割会議」でほとんど戦うことなく、白人に土地を分割され、奴隷になりました。
『ナポレオンと東条英機』武田邦彦 ベスト新書(2016)
『ナポレオンと東条英機』武田邦彦 ベスト新書(2016)より R0720250928