時代時代の幸福感
現在では非常に当然なんですが、夏はクーラーが欲しいとか冬はストーブが欲しいとか ・・スマホが欲しい。食べるものも、まあまぁ充分なものを食べたい。それからパソコンも必要だ。友達も必要で、ちょっと行くと飲み屋があって、これも必要。夜のクラブも一応行ける。でもこれあんまリ言うといけない(笑)。あんまリ夜のクラブヘ行っているわけではないんですが、そういうことが幸福に感じられるわけですね。夏の暑いときにクーラーが効かないと「このやろう」と思うし、出かけるときに自動車が無いと不便だし。冬の寒さにはあまり耐えられない、スマホもあった方がいい...... というか、絶対必需品だ。
ところが、スマホなんか20~30年前にはないんですからね。それはそれでその状態で幸福というのはもちろんあるんですよ。
それからクーラーも、最近の地球温暖化だからどうだとか、そういうのではなくて、やはリ人間はクーラーを使い始めるとクーラーが手放せないんですよ。
だからクーラーがあって、自動車があってスマホがある・・なんていう人生は、私の若いサラリーマンの頃にはないんですからね。だから何というか・・。
しかし今はスマホがないと不満で、幸福じゃないんですよ。遠い駅まで歩かなきゃいけない。昔だったら自動車ももともとありませんので、一日中歩いてどこかに行く・・。しかし、それが幸福ではなかったかと言えば幸福なんですよね。
『幸福とは何か』武田邦彦(武田邦彦先生音声ブログKindle版大島久幸氏編 より)(雲雀電子出版) 20250316