今日よりは明日が良くなる
僕がそのベトナム人に、「なんでそんなにニコニコしているんですか?」と聞いたら、ベトナムの人が「いやいや、今日より明日がよくなるから」と言うんですよね。
それでまた社会も全然違いまして、学校を卒業すると、若いうちは都心の工場などに勤めるんですよ。そして、その人たちの夢は何かと言ったら「30を過ぎたら農村に帰る」というのが夢なんです。日本と全然違うんですよ。
日本ですと東京に出て、東京で狭いアパートで、満員電車という感じですけれど、彼らには夢があるんです。
国の発展という夢と自分の発展という夢があるんですね。
その夢というのはどういう夢かというと、まぁ16~18歳くらいから32歳くらいまでの15~16年間は工場で勤めたリ、街の商店で勤めたりしまして、その後、自分の故郷に帰るんです。そして、実際に農村に行ってみますと、農村のベトナムの家というのは、日本よりか裕福なんじゃないかと思うような家がけっこうあるんです。きちんと作ってありまして、そこで農業をやる。農業がまた報われるんですね。そうしますと確かに「明日への希望」が常にありますよね。
学校に行っている時代があり、16歳くらいで就職をし、都会で若いうちは張り切って働いて遊びながら生活をし、32歳くらいである程度の小金を貯めて自分の郷里の農村に帰り、その農村でそこから壮年期を過ごし、やがて老年にな
る。国も少しずつ少しずつ毎年発展していく:....。まぁ素晴らしいですね。
ベトナムではそれが良いと:・・:だから所得が日本の10分の1でも日本よリも幸福だということになリます。
幸幸福の要素もたくさんあリますから、今回はここでちょっとお話しした「所得と幸福」、「明日への希望と幸福というものを整理してみました。
『幸福とは何か』武田邦彦(武田邦彦先生音声ブログKindle版大島久幸氏編 より)(雲雀電子出版) 20250313