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日本を潰そうとする強大な勢力に、対抗するために、、、、

フランス革命と平等 『ナポレオンと東条英機』武田邦彦 ベスト新書(2016)より

フランス革命と平等

フランス革命では、よく考えればあまりにも当然のこと(人は生まれながらに平等であるということ)を人類で初めて高らかに宣言しました。それまで延々と続いてきた「人間には”完全な人クと名小完全な人”がいるという考え」がなくなるまで、革命家のマクシミリアン・ロベスピエールがギロチンで殺戮(さつりく)を繰り返し、ナポレオンが武力でヨーロッパを席巻する必要がありました。
そもそも、大変革は一気に達成されるわけではありませんし、そのときに活躍した人の意識が突然、新しい時代の考え方に変わるわけでもありません。ナポレオンはフランス革命を背景に指導者になったのですが、やはり彼もある意味で古い時代を背負っていたので、自らが五皇帝クという古い時代の地位に固執したのです。
ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーベンがナポレオン礼賛(らいさん)の曲を作曲している最中に「ナポレオンが皇帝になった」という話を聞いて、五線紙を破り捨てたと伝えられているのは、フランス人ではないベートーベンもまた、フランス革命とナポレオンの登場時にはそれまでにない「平等」を感じとり、心を動かされていたからに他なりません。
しかし、新しい時代を切り拓くには必ず犠牲が伴います。戦争や革命などの殺し合いもなく、淡々と事実を受け入れて新しい時代に入れれば良いのですが、そんなことは歴史上起こったことはありません。旧守派は最後
の抵抗をし、新しい時代を作る人たちも内紛や闘争を繰り返し、試行錯誤により犠牲を出しながら新しい時代に入っていきます。
だから、その歴史の過程で起こったことがすべて終わり、結果を見ることができる後世の人が後からそれを批判するのはあまり意味がありません。
ロベスピエールは、なぜギロチンで大量の政敵を殺さなければならなかったのか。ナポレオンは、なぜロシアまで遠征して60万人のフランス兵士を犠牲にしなければならなかったのか……。今になって考えてみると矛盾したことが山のようにあるのですが、それこそが歴史の転換点というものです。
ナポレオンが戦いに敗れて政権を追われ、一時、エルバ島というフランスからそれほど遠くない大西洋の島に流されます。ぞして、復活して再びフランス皇帝の座に着くと、そこにはまた忠誠を誓う多くの近衛兵(このえへい)が集まりました。
その近衛兵は、ナポレオンの最後の戦いになったワーテルローの戦いの最終局面では、周囲をすべて敵に囲まれ、降伏を迫られます。しかしそれを断って円陣を組み、取り囲む敵からの集中砲火でナポレオン軍は全滅します。勝負がついた後のことですから「無駄死」とも言えますが、彼らには時代を変革しているという自覚と、その覚悟があったのだと思います。




ナポレオンの近衛兵が全滅した「ワーテルローの戦い」1815年





『ナポレオンと東条英機』武田邦彦 ベスト新書(2016)

『ナポレオンと東条英機』武田邦彦 ベスト新書(2016)より R0720250729
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