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日本を潰そうとする強大な勢力に、対抗するために、、、、

「白人の秩序」としての対日戦略 『ナポレオンと東条英機』武田邦彦 ベスト新書(2016)より

「白人の秩序」としての対日戦略:日本の存在が脅威となった人種差別撤廃の動き

詳細にわたればわたるほど、本質を見失うことがありますが、日本が大東亜戦争を始めたのは、このような細かいアメリカの対日政策が直接の引き金を引いたのですが、大きく見れば「白人が有色人種を意のままにして良い。それが白人の秩序だ」と言うことに対して、日本が「人種差別撤廃」の立場を貫けば、やがて戦争になるに決まっていました。
というのは、もし日本が戦争をしなかったらどうなったかということを考えると簡単にわかります。もしアメリカが日本を締め上げず、日本がそのまま経済的にも軍事的にも発展していくと、当時のアジアの情勢では、支那は内戦をしていますし、日本は千島列島、樺太、満洲、朝鮮、台湾、南西太平洋諸島などを領土とする大きな国としてアジアに君臨したでしょう。
学問の力、産業力、政治のレベルなどあらゆる点でフィリピンやインドネシアといったアジアの諸国とは違いますし、もしかすると、ソ連を圧迫してシベリアヘの進出も考えられます。
当時の白人の秩序、つまり「有色人種は白人の言いなりになる」という点で支那はそれに従いますが、日本は永久にダメでしょう。
そうなると、フィリピンやインドシナ、そしてインドや中東など白人が支配していた地域の有力な国は徐々に発展すれば日本を参考にしますから、独立運動が盛んになって、それを押さえることは困難になってくることは容易に想定できます。
つまり、白人全体から見ると、白人の秩序を守るためにはどうしても1940年代に日本を徹底的に破壊しておく必要があったのです。
それ以外に、アメリカが日本を攻撃する理由はまったくありませんでした。日本はアメリカを攻める計画を持っていなかったことはアメリカもよく知っていましたし、アメリカの植民地だったフィリピンについてさえ日本は領土的野心を持っていませんでした。
さらに、アメリカは膨大な土地、広い海洋を領有し、なんら困ることはなかったのです。
でも、「もっと西に行きたい」「白人の秩序を守りたい」「有色人種の中では日本だけが脅威だ」ということが重なっているときに、ヨーロッパではナチス・ドイツが戦争を始め、アメリカは参戦の糸口を探っていました。
それに日本を使うのは最適でした。日本は社会構造が未熟で、マスコミも単純な方向に動いていましたから、ちょっと刺激すると熱するに相違なかったのです。
事実もそのとおりになりました。今では平和を旗印に掲げている朝日新聞などは満洲国建設を称えていて、国際連盟の脱退ではそれに賛成のキャンペーンをうつことによって、それまでトップだった侮日新聞をおさえ日本の新聞の第一位の販売量を獲得します。
戦争直前には「開戦に反対する奴は国賊だ」というキャンペーンをうつほどでした。
そこでルーズベルト大統領は、ナチス・ドイツが戦争を始めた1年後から日本との交渉に入り、かねての作戦どおり、日本への要求を徐々に高めていき、日本がとうてい納得することができないところまで押し込みます。





『ナポレオンと東条英機』武田邦彦 ベスト新書(2016)

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