忍者ブログ

yymm77

日本を潰そうとする強大な勢力に、対抗するために、、、、

●美禰子の人間関係 『気楽に楽しむ漱石入門「三四郎」』武田邦彦

●美禰子の人間関係

〇小川三四郎/二十三歳/大学生
福岡県京都(みやこ)郡真崎(まさき)村出身、熊本第五高等学校卒業、東京帝国大学文科大学に入学。
実家は、中堅地主の一人息子として、母親の手で育てられる。父は早世している。
上京して、近代化途上の東京の喧騒に誘いたり、大学の実情を体験する。また広田先生や故郷の先碓・野々宮さん、大学の友人・佐々木与次郎との付き合いで、様々な思想や価値観に触れる。
美禰子とは、池のほとりで出迎い、淡い恋心を抱くが、謎めく言葉に翻弄されて、気持ちのちのすれ述いが多い。その他、野々宮の妹・よし子との交流もある

〇広田萇(ちょう)/ 四十歳ぐらい/独身
現在、第一高等学校(以下、一高と略す)の英語の教師をしている。十年以上も英語教師一筋に専念し、一冊の著書もない。
広田先生を中心とした本郷界隈の親しい仲間(以下、本郷サロンと称す)たちで形成する―つの文化圏の中ではサロンのリーダー格である。
生涯独身を貰くらしいが、「偉大なる暗闇」のあだ名があり、読書家で哲学書を好み、絶えず哲学の煙を吹かせながら超俗の風格がある。西洋絵画の書などにも興味を示し、原口画伯とも親しい。
美禰子は、亡き長兄の友人だった広田先生に英語を習っている。

〇野々宮宗八/三十歳/独身
本郷サロンの仲間である。三四郎と同郷で勝田の政の従弟である。東京帝国大学理科大学出身の理学士で、学会では世界的に名が知られているほどの存在。研究のため夜遅くまで実験室に籠もるほど忙しい。美禰子の兄・里見恭助とは高校時代の友人であるが、二人は共に一高で広田先生の教え子であった。
美禰子は、結婚相手として野々宮に様々なアプローチを仕掛けている。

〇佐々木与次郎
年齢は三四郎と同年かやや上。
現在は東京帝国大学の選科生。独身で広田先生の家の食客をしている。大学で三四郎に出会って友人になり、今は指南役を務める。
社交家で顔が広く、世間に論文を発表したり、活発に運動する活動家である。

〇野々宮よし子/ 二十一歳/学生
野々宮宗八の妹で、東京暮らしをしている。
趣味は、水彩画、バイオリン、編み物。
美禰子の親しい友人。故郷には両親が健在。兄の関係でサロンの仲間に入っている。

〇原口画伯/ 三十二、三歳/独身
広田先生の友人。本郷サロンの仲間とも親しい。
美禰子の肖像画を描いている。パリで西洋画を学び、帰国した現在は近代西洋画の重鎮である。

〇里見恭助/三十歳/独身
美禰子の兄。東京帝国大学卒、法学士。
美禰子と同居中。近々結婚の予定。野々宮の友人。名前のみ登場。

〇三輪田のお光さん
三四郎の故郷の幼馴染み。母親の手紙に出てくる。母親は、将来の三四郎の嫁にと願っている。
お光さん自身も三四郎に好意を持っている。

『気楽に楽しむ漱石入門「三四郎」』武田邦彦 (文芸社刊 2016年)より  R0720250329
PR

コメント

プロフィール

HN:
yymm77
性別:
非公開

P R