西への衝動とアーリア的本能:アメリカ拡張主義の民族的根源
ここまでがアメリカが建国されてからアメリカ合衆国の土地と、太平洋のほぼ全域を制覇するまでのアメリカの陰謀でした。1900年頃のことですから、日本が日露戦争に入る直前で、アメリカは次の段階で日本や支那に進出する予定でした。
アメリカが建国以来、「西に行きたい」という欲求があって、最初はインディアン、次にメキシコ、ハワイ、そしてフィリピンやグアム(スペイン領)と進んだのは、「アメリカ人の心の叫びだった」と西尾幹二先生は言っておられます。それはアーリア人の一つの特徴であり、自分たちのいる東には自分たちが逃げてきたイギリスやヨーロッパがありますから、行き先は西しかなかったのです。あとは「神のご命令」とか「アメリカ人が殺された報復」とか、さらには「民主主義のため」などという大義名分を掲げるだけでした。
『ナポレオンと東条英機』武田邦彦 ベスト新書(2016)
『ナポレオンと東条英機』武田邦彦 ベスト新書(2016)より R0720251026