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日本を潰そうとする強大な勢力に、対抗するために、、、、

◎ バイオエタノールが招く食糧危機 『家庭で行う正しいエコ生活』武田邦彦 平成21(2009)年 講談社刊より

◎ バイオエタノールが招く食糧危機

パイオエタノールは食糧危機を招きます。理由は非常に簡単です。
「まだ、人間が食べるものしかパイオエタノールにならない」ということです。だから、バイオエタノールの原料というと、ブラジルならサトウキビ、アメリカならトウモロコシが登場するのです。
人間が食べることができない「樹木や草、稲わら」からもバイオエタノールを作ることができますが、1キログラムのパイオエタノールを作るのに、約9倍の石油を使うのが実状ですから、まったく意味がないのです。
それはトウモロコシでも似たようなもので、1キログラムのバイオエタノールを作るのに、ほぼそれと同じ石油を使います。現代の農業をよく知らない人(日本政府も同じ)が、「トウモロコシは太陽の光でできて、その時にC0を吸収し、バイオエタノールで自動車が走るときに同じ批のCOが出るから、カーボン・ニュートラルだ」と言います。
それは原始時代の農業の話です。現在の農業はトラクターを使い、農薬と肥料を施して収穫するので、普通は、食糧を1キログラム収穫するには、石油を1キログラム以上必要とされます。
だからもともと、エネルギーとしてもバイオエタノールは理屈に合わないのですが、さらに「自動車が貴重な食糧を奪う」という問題があります。
つまり、バイオエタノールを食物から作って、自動車が走るというのは、「小麦から作ったパンを暖炉にくべる」というのと同じだからです。
現在の世界は、約8億人の人が飢えていて、多くの人が餓死しています。でも、アメリ力などの先進国は十分に食糧がとれますし、日本はお金で外国から食糧を買っています。
でも、貧乏な国は先進国がお金で食糧を持って行ってしまうので、餓死者が出るという状態です。
「石油が無くなってきたから、代わりにバイオエタノールを使いたい」と考える人もいれば、「食糧が足りないのだから、自動車の燃料になどせずに、飢えている人に分けたい」と考える人もいます。
どちらもその人の考えですから、悪いとか良いとかは言えませんが、私は「食べ物は大切なものだから、それを燃料にするのは反対」という立場です。

『家庭で行う正しいエコ生活』武田邦彦 平成21(2009)年 講談社刊より 20251231



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