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日本を潰そうとする強大な勢力に、対抗するために、、、、

第5章「節約」などで社会は発展しない ◎「いま考えていることは、ほとんどが間違っている」

第5章「節約」などで社会は発展しない
◎「いま考えていることは、ほとんどが間違っている」

武田: 私はずっと技術者として長年研究をやってきて、何がわかったかと言えば、「自分がいま考えていることは、ほとんどが間違っている」ということです。それは何回も自分が考えていることに裏切られてきたからわかってきた。
どんなふうに考えても、こっちからやって、あっちから考えて、「こうだ」と思う。しかし、研究の場合、間違いがわかるのは非常に簡単で、いくら自分が論理的に組み立てても、事実でもってあっさりと覆(くつがえ)されてしまう。
新しい発見があると、その前に組み立てるときの論理には、当然のことですが、その発見の事実が入っていない。そこで、それまでに論理的に組み上げたものは全部崩れてしまう。
「今度は絶対間違いない」と思っても、また覆される。それをくり返し経験すると、論理を組み立てて、それで進めていっても、組み立てたその結果は間違っているに決まっていると思うようになります。

日下: つまり、正しいことはつねに変わるということ?

武田: そうですね。いまは常識で正しいと思い込んでいても、明日にはそれが間違っているとわかる。私はそれをニュートンの万有引力を例にして、学生たちに話します。
名古屋大学で物理学を教えていて、十四回講義して十五回目の最後の講義のときに、私は学生にこう教えていました。ものを上から落として、「落ちるでしょ」と。
「これをニュートンが誕生するまでは物理の先生はどう教えていたか」と聞く。普通この説明は、物理学者でも難しい。というのは、ニュートンまでは、「万有引力」という言葉はない。
「いまきみたちに『これは万有引力だ』と教えているが、五百年前には、『地下の悪魔が引っ張った』と教えていた」と説明する。そしてさらに、「万有引力で落ちる」と言っても説明したことにはならない。なぜ下に落ちるのかを具体的に説明できなければならない。つまり、現在でもなぜ、物が落下するのか説明できる人は少ない。

日下: なるほど(笑)。

武田: そしてこう言ってまとめます。
「いまから千年後は、万有引力ですら必ず別の理屈で教えるに決まっている。平安時代に教えたのといまから千年後とではまるで教え方が違う。ということは、私がいままで十四回講義した物理の原則は、将来は全部間違いになるということです。きみたちがやるべきことは、私が十四回教えたことを否定するために研究することです。
でも、現在の知識の上に立たないと遠くを見られないから。私は一応、みなさんをニュートンの肩の上(既存の学問体系)に乗せて、遠くが見えるようにした。しかし、みなさんが見る遠くの景色のほとんどは全部間違っている。そういうことを理解しておくことが大切なんだ。僕は歳をとってここまでしかできないから、みなさんは僕が間違っていることを崩していくことで、次の新しい時代がくる」
私はいつもそういう意識があるんです。もちろん、もともと正しいこともあるのですが、すごく少ない。私の感じだと、いま、十使っているとすると、二くらいで、あとの八くらいは正しくはない。しかし、嘘も方便で、とりあえず、いまこれが正しいとしてやっていけるのだから、やっているだけのことです。

日下: なるほど感心いたします。


『作られた環境問題』NHKの環境報道に騙されるな! 武田邦彦・日下公人 (WAC 文庫 平成21年発行)より
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