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yymm77

日本を潰そうとする強大な勢力に、対抗するために、、、、

◎先端技術は外に出すのではなく、国内でやるべき

◎先端技術は外に出すのではなく、国内でやるべき

武田: さきほども話しましたが、日本企業がどんどん中国に進出して工場をつくるというのも、当座の利益を追っているだけで、結局は企業にとっても日本にとってもよくないのではないかと考えています。
国内の労働者の技術力が発揮できなくなる。基本的には海外に技術を出してしまうことにもなります。それをトータルとして考えたときに、海外に出すことによって、人件費が節約できて、製造原価の中で一五%が節約できたとします。すると、八五%でクルマができた。しかし、その分、国内で人間を切ることになる。
技術の移転としては、よほど古い技術だったら別ですが、中国は技術を真似しても駄目だろうと思うから大丈夫だと思うんですけど。
たとえば、尿素のプラントなどは最初に先進国にできて、それから中進国にできて、後進国にできる。そういう技術と、最先端をリニューアルしていくような技術を同じ方針でいいのか。
先端技術は外に出すのではなく、国内でやるのかどうかという基本的方針があまり見えないのです。一九六0年代のアメリカなどが海外に企業を出したときの様子を振り返って見ても、アメリカにとってあまり得にならなかった。
結局は国内の労働者の失業率が増えて、それによって社会不安が起きて、弁護士費用が増えて……となって、トータルとして、差し引きしたときに海外につくると、原価が一五%減ったからといっても、それが全部返っているとは思えないんですね。
私はいつも技術者のことが気になってしまうのです。いまの日本だけで短期的な問題を言えば、地方の技術者は親と住めないことが大きな問題です。みんな、勤務地は東京か海外になってしまうから。青森の鯵ヶ沢と沖縄のうるま市などで委員をやっていて、よく知っているのですが、一所懸命、勉強して技術者になると家族で生活ができない。それはもう本当に悲惨だと思います。その人たちの人生は報われないんですから。
だから、私はトヨタの偉い人たちに会うと、「とにかく国内に工場をつくつてください」とお願いするんです。しかし、なぜそれができないかと言えば、とにかく任期中は収益をあげないと役員を首になってしまうので、どうしても海外に工場をつくる方向になるのですね。とにかく前期に比べて収益を上げなければとなる。ずっと右肩上がりの計画で行こうとしているわけです。
「あなたのところの計画、右肩上がりになっているんですけど、これ、どうなんでしょうか」と冷やかすんだけど(笑)。そのために、本当に技術者はかわいそうですよ。いまはちょっとよくなりましたが、八0年代から九0年代にかけてはとくにひどかった。私は学生たちに、「お前、そこに入ると、三年くらいは日本にいるかもしれないが、あとはずっと海外だぞ。それでいいの?」などと言っていましたが。

『作られた環境問題』NHKの環境報道に騙されるな! 武田邦彦・日下公人 (WAC 文庫 平成21年発行)より
R070110 P161
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