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日本を潰そうとする強大な勢力に、対抗するために、、、、

◎ 食べ残しと食品リサイクルの特殊性 『家庭で行う正しいエコ生活』武田邦彦 平成21(2009)年 講談社刊より

◎ 食べ残しと食品リサイクルの特殊性

自治体がやっている生ゴミのリサイクルというのは、ドンドン食べ物を買って、ドンドン捨てるという大量生産、大量消費、そして大量廃棄の名残です。当たり前のことですが、食べ残しをしなければ生ゴミの量が減って、リサイクルなどあまり意味がなくなります。
10年ほど前、東京、新宿のあるホテルの支配人が胸を張って次のように言っていました。
「ウチのホテルでは、食料品の90%が余ります。お客様が何を求められても困らないようにいつも用意しておくからです。でも、余ったものはすべてリサイクルに回して環境に協力しています」
何を言っているのでしょうか?
世界では8億人の人が飢えに苦しみ、東京都の人ーを上回る数の子供たちが毎年、飢えて死んでいるのです。「お金があれば何をしてもよい」という現代の風潮そのものではないでしょうか。
ビールを飲んだ後のアルミ缶を回収してリサイクルすれば、またアルミの製品ができます。
でも「食品リサイクル」という言葉はペテンとかトリックと言った方がよい言葉で、「食品そのものがリサイクルされるのではない」ということです。食品はアルミとは違って「腐る」ので、リサイクルはできないのです。
それでは「食品リサイクル」と言っているのは、何をリサイクルしようと言うのでしょうか?
それは、食品の中にほんの少し入っている「微量元素(ミネラル)」だけを拾うのです。
また、土には有機物も必要ですから、それを供給することができます。
野菜が生長するのに必要なミネラルは、最も多いものの一つの「ホウレンソウの中の鉄」でも100グラムのホウレンソウに、たった0.013グラム、つまり1万分のーしかないのです。
現在の都会の生活はあまりにも人工的なので、家庭で出た生ゴミを畑に返してやるのも悪くはないのですが、むしろ落ち葉や枯れ草などを使って時々たき火をして、その灰を畑に使う方が衛生的で、ミネラルも適当に供給できます。
食品は食べ残しをしないことで、これまでの跨沢な生活を見直し、食べ残しの少ない生活をすれば自然に食品リサイクルはなくなります。「私は、食べ残しを堆肥にしているの」と言う人は、かえって食べ残しをしているのを宣伝するようなものです。自分の家庭で食ベ残したものはそっと堆肥にして、誰にも言わずにおいしい野菜を育てたいものです。

『家庭で行う正しいエコ生活』武田邦彦 平成21(2009)年 講談社刊より 20251216



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