◎ ごまかすにはトリックがいる
ペットボトルのリサイクルは、ペットボトルの大量消費を促進し、天下りの管理団体を作り、さらには業者に500億円の税金をあげるためのものです。でも、実際にはリサイクルしていないので、それをカモフラージュする必要があります。
事実、2007年秋の日経新聞には「ペットボトルのリサイクル率を調べることにする」と環境省が発表した記事が載っていました。ということは、環境省は「リサイクルしろ」と言っていたけれど、どのぐらいリサイクルしているか知らなかったということです。
カモフラージュするためには「善意」を装うことです。”ペットボトルのキャップ回収でワクチンを接種できる子供がいる”、”砂漠化した土地に植林ができる”などのキャンペーンが行われていますが、変だと思いませんか？
環境でしなければならないことは本当に多いのに、なぜペットボトルのリサイクルだけが、ワクチンとか砂漠というような全く関係のない話とペアーになっているのでしょうか？それは、ペットボトルのリサイクルが本当に意味があるなら、ワクチンなどと組み合わせなくてもよいこと、さらに、事実がわかるとリサイクルが中止になり、500億円がパーになるからカモフラージュがいるからです。
かつての日本人は額に汗して働いて駄賃をもらっていました。それで生活はできたのですし、心の底からプライドを持っていました。
でも、最近は「税金」とか「補助金」といった人のお金を狙う商売が増えていて、それが日本の伝統的な誠実さを失わさせるのではないかと心配です。
『家庭で行う正しいエコ生活』武田邦彦 平成21（2009）年 講談社刊より 20251203
武田邦彦先生著作物取り扱い店