◎どうしたらよいのか
ペットボトルのリサイクルを止める自治体も出てきましたが、まだ多くの自治体は業者の利益を考えてリサイクルをしています。
ですから、基本的にペットボトルを一般のゴミに出すことはできないので、ペットボトルを買ったら、家で5回はお茶を詰めて使いましょう。熱湯を入れない限り、10回ぐらいは十分に使えます。
「専用の水筒」を使うよりペットボトルを使った方がずっと省資源です。ペットボトルは、軽くて衛生的、しかも油でもお醤油でも、お茶でも快適に使えるという優れものです。
5回使って、生ゴミと一緒に隠して出しましょう。5回も使ったものは悪くなっていて、どうせリサイクルはできません。
でも、正反対の考えもあります。
もし、あなたが「環境より景気」と思うのでしたら、どんどん、リサイクルしてください。リサイクルに出せば、実際にはリサイクルしていないので、メーカーはドンドン作ることができますが、5回も詰め直して使ったら、生産量が5分のーになり、ペットボトルのメーカーは1社だけを残して全部、つぶれるでしょう。今の企業は売り上げが増えないとつぶれますから。
それは、あなたのチョイスです。
環境を重視するか、または景気が大切か。それを決めるのはあなたです。でも自治体と業者はとにかくリサイクルに出してくれれば、利権をむさぼれるのでそれを望んでいます。
『家庭で行う正しいエコ生活』武田邦彦 平成21(2009)年 講談社刊より 20251201
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