第1章 今やっている エコ生活を徹底検証
そのわけ
レジ袋を追放している自治体は、次のように説明しています。
「レジ袋をやめても石油の消費量は変わらないけれど、環境の意識の低い人に、使い捨てを止めさせるための環境教育です」
つまり、レジ袋を追放してマイバッグに変える目的は、「石油を節約する」ということではなく、「環境に関心の無い人に、ものを大切にする心を教育する」ということですから、環境活動ではなく、教育活動です。
もし、あなたが、すでに環境に関心があればレジ袋を使っても問題はありません。環境教育は卒業しているのですから。
むしろ、マイバッグなどを使うと、「あの人はまだ環境に目覚めていない」と後ろ指をさされるかもしれません。
レジ袋は、「タダで渡す」ことからもわかるとおり、極限まで石油を節約して作られていますから、レジ袋をリユースしてゴミ捨てに使っていた人は、「マイバッグ＋専用ゴミ袋」に変えると、ずっと石油を多く使うことになります。
つまり、レジ袋追放の運動をしている人は、日本の環境を破壊し、スーパーの売り上げに貢献しているだけですから、少し発言を控えた方力良いと思います。
『家庭で行う正しいエコ生活』武田邦彦 平成21（2009）年 講談社刊より 20251124
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